【ふくつ大峰山みんなで森林再生プロジェクト】

 

 

2017年11月11日(土)に福津市大峰山にて「ふくつ大峰山みんなで森林再生プロジェクト」を実施しました。本プロジェクトは、平成29年3月に策定された「第2次福津市環境基本計画」及び「生物多様性ふくつプラン」の実行プロジェクトの1つです。九州工業大学環境デザイン研究室、暮らしの問屋の古橋さん、放課後クラブ三粒の種の木村さん、福岡県立水産高等学校、福岡県立光陵高等学校、そして地域の方々と一緒に、大峰山が抱える問題や解決方法について考え、森林の再生に取り組んでいます。

大峰山は、薪や建築のための木材、津屋崎山笠で使うマダケなどを採る場所として、地域の生活や文化と関わって利用されてきた「里山」です。しかし、大峰山の環境は生活様式の変化や土地の所有者の高齢化などにより、ここ50年ほどで大きく変化しています。特に大峰山では放棄されたモウソウチクが拡大し、適度に人が手を加える必要があります。

そこで今回の森林再生活動では、参加者の皆様と一緒に大峰山の環境について学びながら楽しく竹林の手入れを行いました。

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まず、福津市渡の公民館にて、環境デザイン研究室の伊東啓太郎先生から第2次福津市環境基本計画の概要と今後の実践に移す方向性について説明をしていただきました。 

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学部4年の長谷川逸人から、これまでの調査でわかった大峰山の自然環境の現状、地域の方々とのお話でわかった生活・文化との関わりについて紹介しました。

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また、一緒に森林再生活動に取り組んでいる「暮らしの問屋」古橋範朗さん、「放課後クラブ三粒の種」木村航さんからは、このプロジェクトに関わることになったきっかけを、それぞれの立場からお話していただきました。

 

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 最後に伊東先生から、京都の美しい竹林や、インドネシアでの竹を用いた学校や建物などの紹介していただきました。子どもを含めた参加者の方々と一緒に、楽しく山を利用しつつ、美しい山を再生させるイメージを共有することができました。

 

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公民館から、大峰山に移動する途中で出会うのがこの枯れかけた桜です。地域の方から「昔は展望所までずーっと桜並木だった」というお話を聞き、当時の風景を頭の中で想像しながら大峰山に入っていきます。

 

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 そして大峰山では、スギやマテバシイなど、生活の中で薪や建築資材として利用されていた植物について伊東先生から説明をしていただきました。

 

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その後、3人1組のグループに分かれて竹を切っていきました。作業が進むにつれて、竹を切る人、枝を落とす人、切った竹を一か所に集める人、切った竹で竹垣を作る人、用意していた芋を焼く準備を進める人など、それぞれが自分のできることを見つけて荒れた竹林をきれいにしていきました。

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余った竹の葉で竹垣作りも試行的に行いました。当初の予定にはなかったこのような場づくりがとても楽しいです。

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「やきいも座談会」

1時間前には竹林であった場所が切り開かれ、みんなで使える広場ができました。子どもも大人も、「秘密基地をつくりたい」「竹で茶室を作るのはどうか」など、自分たちの手で作った空間を使ってどのような楽しいことができるのか、やきいもを食べながら参加者全員で意見を出し合いました。そして、「また参加したい」、「明日も竹を切りたい」など、今後の森林再生活動に向けて心強い発言もありました。

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今回の活動は、楽しい活動が大峰山を再生させる、そして、大峰山の再生が楽しい活動になるということを、参加者の皆様と一緒に考えることができたのではないかと思います。今後も里山の自然環境の再生、人と自然の繋がりの再生、人と人の繋がりの再生、地域の文化・風景の再生をみんなで考えてみんなで行っていきたいと思います。

 

(文章:長谷川逸人)