【レポート】

ふくつの自然を学ぶ連続学習講座2019

「たべる!あそぶ!大峰山探検-里山とつながる豊かな暮らし-」

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2019年10月27日(日)に福津市大峰山にて「たべる!あそぶ!大峰山探検-里山とつながる豊かな暮らし-」を開催いたしました。今回の講座は、①「探検の時間」:大峰山を歩きながら植物について知る②「食べる・遊ぶ時間」採ってきた植物を食べたり草木染め体験を通して遊ぶ③「考える時間」1日を通して学んだこと、発見したことを地図作りで共有する、という3つのステップで構成されていました。当日は天気にも恵まれ、市内外の子どもから大人まで約30名が参加し、大峰山に生育している植物について楽しみながら学び、これからの大峰山と暮らしのつながりについて考えることができました。

 

まず、渡公民館にて九州工業大学環境デザイン研究室の伊東啓太郎先生から、福津市の自然環境の現状や2014年から福津市役所と協働で取り組んできた第2次福津市環境基本計画・生物多様性ふくつプランの策定・実践のプロセスと本講座の趣旨説明、講師紹介をしていただきました。その後、大峰山の地図とインスタントカメラ(チェキ)を持った参加者たちは、大峰山に移動しました。

 

「探検の時間」

今回の講座で一緒に大峰山を歩き、大峰山の植物や生活の中での利用のされ方を教えてくださった先生は真鍋徹先生(北九州市いのちのたび博物館)です。真鍋先生は伊東先生が博士後期課程の頃からの共同研究者で、森林生態学をご専門にされている先生です。真鍋先生からは、大峰山に生息している植物の特徴や生活の中での利用、食べられるのか食べられないのか、似た植物との見分け方などを教えていただきました。中でも特徴的な樹の1つに、マテバシイがあります。大峰山に生えているマテバシイはまっすぐの木ではなく1つの株から何本にも分かれて木が生えています。マテバシイのどんぐりを食べながらマテバシイの樹形の秘密について、参加者みんなで考えながら山歩きを続けました。山頂付近では、ヤマイモのムカゴを発見しました。食べるととても美味しいムカゴですが、実はヤマイモが繁殖するためのクローンだそうです。ほかにもたくさんの植物について詳しく教えていただき、参加者は地図にメモをとったり、チェキで写真を撮ったりしていました。

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真鍋徹先生のお話を聞く様子

「食べる・遊ぶ時間」

食べる・遊ぶ時間の先生は周藤和美さんと須藤朋美さんです。周藤和美さんは、Little Yardというお名前の流木作家で、大峰山で歩きながら見つけたアオキ、ドングリの殻斗(帽子)、クズを使って草木染めをレクチャーしてくださいました。参加者がそれぞれ染める布に模様をつけ、染液の中で煮込みました。布を染めている間に山歩きの中で見つけた、子どもたちの遊びについて九州工業大学の須藤朋美先生からお話がありました。子どもたちは設定されていない空間の中で、持ち上げたり、飛び越えたり、投げたり、自分の身体に合った遊びを見つけながら山歩きをしていました。

 

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草木染めに使う媒染液の準備

「考える時間」

考える時間では、暮らしの問屋の古橋範朗さん、三粒の種の木村航さんのファシリテーションによって地図作りを行いました。山歩きの中で参加者が撮影した写真やとったメモをもとに、大峰山の情報を見える化していきます。参加者は、山歩きで学んだことを1枚の地図に書き込んでいきます。どんな場所に生えていたか、植物の形の特徴、食べられる、食べられない、おいしい、おいしくない、など様々な情報が地図に書かれていきました。子どもたちは、山で採ってきた枝木や実を直接地図に貼り、1枚の大きな地図が完成しました。最後は完成した地図をみんなで囲み、木村さんのガイドによって、もう一度大峰山の植物探検を頭の中でシミュレーションしました。完成した地図は、みんなの縁側王丸屋に飾っていただいています。

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参加者全員で情報を共有し探検マップを作成

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完成した大峰山の探検マップ

大峰山は、地域の人々が生活の中で利用することによって豊かな自然環境・生物多様性が維持されてきた里山です。生活スタイルが変わり、暮らしの中で自然資源を利用する機会が減った今、モウソウチクの拡大や植生遷移の進行などにより暗い森になっています。そこで大峰山では、地域の人々が里山の新しい価値を見出し、モウソウチクマテバシイの手入れをする仕組みづくりが行われています。今回のように、大峰山のことを楽しみながら知り、今後の暮らしとのつながりについて考える機会や、地域の人々が手入れに関われる機会を今後もつくっていくことが大切だと思います。

文章:長谷川逸人

 

【マネジメントメンバー】

環境デザイン研究室:伊東啓太郎教授,須藤朋美助教

          修士2年 飯川裕基,小池拓也,長谷川逸人,栁田壮真,

                                    修士1年  塩手健斗

          学部4年  古賀亜希子

                                     研究生      欧静寧

暮らしの問屋:古橋範朗さん

三粒の種:木村航さん

みんなの縁側王丸屋:冨永透さん

Little Blue:周藤和美さん

 

 

【レポート】ふくつ環境シンポジウム2019~生き物のつながりから考えよう、福津の自然とSDGs~

 2019年10月5日(土)にふくつ環境シンポジウム2019を開催いたしました。今回のシンポジウムには、市内の小・中学生も多く参加し、約150名の参加者と福津市の自然環境や生物多様性SDGsについて考える会となりました。

 環境デザイン研究室は、第2次福津市環境基本計画・生物多様性ふくつプランの策定時から、福津市と協働で環境シンポジウムを開催しており、今回のシンポジウムで10回目となります。本シンポジウムは、原﨑市長のあいさつから始まり、環境デザイン研究室の伊東啓太郎教授から生態学を活かしたまちづくりや人と自然のつながりについて、フロリダ大学のマーク・ホステットラ―教授からはフロリダで実践されている生態系保全の取り組みや鳥と人がともに暮らせるまちづくりについて、福津市の松田美幸副市長からはSDGsの観点から考える福津市のまちづくりについてお話していただきました。その後は分科会形式で会場を分け、沿岸環境の生きもの、里山、海岸マツ林、子どもの遊び場の4つのテーマで福津市の自然環境についてお話していただきました。分科会後は、環境デザイン研究室と福津市うみがめ課で開発を続けてきた『ふくつ生きものカードゲーム』を使って、地域の生きものや自然環境と私たちの暮らしのつながりについてみんなで考えました。

 マーク先生をはじめ当日発表していただいた皆様、参加してくださった皆様、そしてシンポジウムの準備を一緒に進めてきた福津市うみがめ課の皆様、ありがとうございました。(文章:長谷川逸人、古賀亜希子)

 

以下、講演者の発表内容です。

 

 

 

「自然の恵みを活かすまちづくり」(伊東啓太郎教授(九州工業大学))

 本シンポジウムのオーガナイザーである伊東啓太郎教授は、第2次福津市環境基本計画・生物多様性ふくつプランを策定した2014年から現在に至るまでの6年間、継続して福津市の環境づくりと生物多様性保全に関するプロジェクトを行っています。今回の講演では、生態学を活かしたまちづくりや人と自然の繋がりについてお話していただきました。お話の中では、SDGsの17の目標を達成し、持続可能なまちにするためには自然環境保全への取り組みが重要であることをストックホルムレジリエンスセンターが作成したSDGsウェディングケーキモデルを用いて説明していただきました。また、ドードー鳥とCalvaria majoeという樹木、アリとスミレなどの共生関係を例に、生物多様性の考え方についてお話していただきました。最後に、今後環境保全を進めていく際に助け合いが必要であり、そのためにも、皆が集まり福津の自然環境やまちづくりについて話す機会をこれからも継続して作っていきたいと述べられました。福津市のみなさんが情報共有を行いながら自然環境について考えるこのような会がこれからも続いてほしいと改めて思いました。(文章:柳田壮真)

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「生きもののつながりを育てるまちづくりGreen Leap : Designing and Managing Cities for Birds and People」(マーク・ホステットラー教授(フロリダ大学)通訳:松田美幸 福津市副市長、伊東啓太郎教授)

 フロリダ大学のマーク・ホステットラー教授は伊東啓太郎教授と共同研究をされており、その繋がりで今回のシンポジウムでお話していただけることになりました。マーク教授からは、フロリダで実践されている環境政策環境保全の取り組みについてお話していただきました。マーク教授は鳥の繁殖地、越冬地、一時滞在地としての都市の機能を評価するツール(Building for Birds)を開発されており、都市の中の小さな緑地は鳥の移動の際の一時滞在地として、大きな緑地は鳥の生息地としてそれぞれ大きな役割を担っていることなどを紹介していただきました。このツールを使えば、鳥の専門家でなくても、鳥と人がともに暮らせるまちづくりを進めることができます。またフロリダでは、バス停などの人が集まる場所に地域に生息する生きものや自然環境について書かれた案内板を設置して、内容を4ケ月ごとに交換しています。こういった飽きさせない工夫を取り入れた環境保全の普及活動によって、市民の自然への意識が高まっているとのことです。こういった取り組みを参考にして、福津市でも地域の自然環境に関心を持ってもらえるような普及活動ができればと思います。シンポジウムの最後には、題名にある「Leap」は「飛躍、ピョンっと大きく前に進むこと」という意味であり、継続していくこと、そしてLeapすることが大切だというお話がありました。マーク教授のお話を聞き、鳥を含む多様な生きものと人がともに暮らすことのできる豊かな社会の実現に向けて、これからも環境保全の活動に力を入れていきたいと思いました。(文章:古賀亜希子)

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「SDGs未来都市ふくつのチャレンジ」(松田美幸 福津市副市長)

 福津市の松田美幸副市長からは、SDGsの観点から福津市のこれからのまちづくりについてご紹介いただきました。福津市は今年度からSDGs未来都市に選定され、市民協働で幸せのまちづくりを目指しています。SDGsの17の目標は5つの「P」で表すことができますが、福津市では、6つ目の「P」として、それぞれが参加(Participation)して伝える役を担うことが求められているとお話していただきました。私も本シンポジウムのような環境保全のイベントに参加するだけではなく、もう一歩先のステップとして、学んだことを人に伝えていきたいと思います。また、福津市では第1回ふくつSDGs賞を募集しておられるそうです。ふくつSDGs賞は、「市民協働で推進する幸せのまちづくり」のために優れた取り組みを行うとともに、SDGsの理念を分かりやすく伝え、広げる事例となる個人、企業・団体を表彰するものです。ご自身や周りの方の取り組みについて、ぜひ応募してみましょう。(文章:古賀亜希子)

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分科会①「ふくつの海・干潟の生きもの」(品田祐輔氏(福津市役所))

 福津の生きもの博士として有名な福津市役所の品田祐輔さんからは、福津市の多様な沿岸環境とそこに生息するさまざまな生きものを紹介していただきました。福津市の海岸線は22~23km(JR福間駅からJR博多駅まで)の長さがあり、砂浜、岩礁帯、アマモ場、干潟などの多様な沿岸環境が存在しているとのことです。スカシカシパンというおもしろい形のウニやサメの赤ちゃんなど、全て品田さんが実際に見たり捕まえたりした生きものが紹介され、多くの小学生を含む参加者が熱心に話を聞いていました。また、アマモ場には波を抑えるはたらきがあり多くの魚の生息地になっていますが、漁港内のスロープにも同様のはたらきがあり、未成魚の生育場所としての機能をもつ可能性があると述べられていました。マダイやメジナ、スズキなど、私たちが普段食べている魚はアマモ場や漁港内のスロープを小さい時の成長の場所としており、これらの場所を残していくことが私たちの暮らしにもつながっていることを感じました。また、干潟には泥が多い場所と砂が多い場所があり、生息する生きものがそれぞれ違うことなどをご紹介いただきました。最後に、多様な沿岸環境の存在が福津市特有の豊かな生物多様性の基盤になっていること、特定の種に限定した保全・保護は他の生きものに大きな影響を与える可能性があることなどをお話していただき、広い視野を持って自然環境を保全していく必要があることを学びました。(文章:古賀亜希子)

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分科会②「ふくつの里山・干潟・海のつながりについて考えよう-高校・大学の協働による大峰山の森づくり-」(近藤ゆういさん,松本大空さん,戸畑翔希さん,河野寛喜さん(水産高等学校),長谷川逸人(九州工業大学環境デザイン研究室))

 分科会②では、大峰山で森づくりに取り組んでいる水産高校とともに、里山と海、干潟のつながりの観点から大峰山の自然環境について考えました。九州工業大学M2の長谷川から「里山」の説明を行った後、大峰山の自然環境について、これまでの研究で分かってきたことを紹介しました。そして、大峰山は津屋崎干潟や海とつながっており、栄養や土砂の流れ込みを健全に保つためにも森林の手入れが必要であることを伝えました。そして水産高校からは、海と山のつながりについて説明した後、水産高校で実践している森づくりの取り組みについて紹介がありました。水産高校では、切った竹を活用した「竹漁礁」を何度も改良しながら作成しており、沈めた竹漁礁は様々な種類の魚の生息環境や産卵環境として効果が見られています。さらに今年から取り組んでいる「ぎょしょく活動」についても紹介がありました。「ぎょしょく」とは「魚食」「魚触」「魚殖」の3つの意味があり、それぞれの活動に一般の方々も参加しながら、活動の輪を広げながら取り組んでいることを紹介していただきました。最後には、SDGsのウエディングケーキの図に併せて、水産高校での取り組みを環境・社会・経済の視点でまとめていました。福津市里山、干潟、海などの自然環境は、見た目ではわかりにくくとも劣化しており、異なる環境間のつながりについても考えながら保全の仕組みを作っていくことが重要です。(文章:長谷川逸人)

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分科会③「海岸マツ林を守り・育てる人のつながり」

(廣渡策生さん(福間地域郷づくり推進協議会)、柳田壮真(九州工業大学環境デザイン研究室))

 分科会③では、福間地域で海岸マツ林の保全活動に携われている廣渡策生さんと九州工業大学の柳田が海岸マツ林の環境や現在の保全活動についてお話し、これからの保全の方法について参加者の皆さんと考えました。

 九州工業大学M2の柳田から、海岸マツ林は放っておくとマツ林じゃなくなってしまうことや、これまでの人との関わりについて説明し、廣渡策生さんからは、どのような活動でマツ林を守っているのか、誰が活動しているのかをお話していただきました。福間地域の海岸マツ林保全活動には、小中学生、企業、地域の方が参加しており、参加者は年間2000人だそうです。たくさんの方が海岸マツ林に関わり、守り、育てているとおっしゃっていました。多くの人と一緒に活動するために、「無理をさせない」「活動時間を守る」「安全管理を徹底する」ことを大切にしているとのことです。しかし、全体の参加人数の増加とは逆に、地域の方の参加人数は減少しているそうです。これまで活動してきた方たちの高齢化が原因だとおっしゃっていました。どのように世代交代していくかが課題だと述べられました。

 海岸マツ林は様々な人が関わり形成された福津市の代表的な景観だと思います。無理のない活動の継続によって、海岸マツ林がさらによりよい環境になればと思います。(文章:柳田壮真)

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分科会④「発見がたくさん!-日本・ノルウェーの身近な自然の遊び場・学び場-」

(須藤朋美先生、飯川裕基(九州工業大学環境デザイン研究室))

 分科会④では、九州工業大学の須藤朋美先生とM2の飯川が日本とノルウェーにおける自然の遊び場・学び場の研究紹介を通して、ふくつの自然環境を子どもたちの遊び場・学び場としてどのように活用しながら守るのかについて考えました。

 まず、福岡市立壱岐南小学校と環境デザイン研究室が17年間続けている壱岐南小学校ビオトーププロジェクトについて飯川が紹介しました。本プロジェクトでは、2002年に壱岐南小学校と環境デザイン研究室の協働で学校ビオトープの設計・施工を行い、現在は子どもたちの遊び場・学び場として活用・マネジメントを行っています。子どもにとって身近な自然環境である小学校の中のビオトープは、都市の中における生き物の生息地となっているだけでなく、自然の中で遊べる場所、環境マネジメントを通して地域の生態系や環境保全について学ぶ場所となっています。地域にある自然環境を子どもと一緒に活用・保全することが、地域にある子どもの遊び場・学び場を守ることにつながるのではないでしょうか。

 須藤先生からは、伊東先生、インガン先生(サウスイースノルウェー大学)と行っているノルウェーの共同研究をもとに、子どもたちが自由に使い遊ぶことのできる地域の自然についてご紹介いただきました。ノルウェーの子どもたちは、地域にある自然の中で生き物を観察したり、木の実を採ったり、自分の居場所を見つけたりと、いろいろな遊びをしています。それらの遊びの中には、子どもたち自身で考えた遊びもありますが、大人たちが伝えることで始まる遊びもあります。ふくつにある地域の自然に、子どもたちと一緒に出掛けることで、様々な発見があるのではないかとお話されました。(文章:飯川裕基)

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ワークショップ

 福津市の生きものと人の活動を題材とした『ふくつ生きものカード』を使って、カードゲームを行いました。『ふくつ生きものカード』は、人間の活動が自然環境に与えるさまざまな影響や、自然環境から人間が得られる恵みを再確認し、地域の生きものや身の回りの自然環境への関心を深めてもらうことを目的として、環境デザイン研究室と福津市うみがめ課が共同で作成しました。ルールの共有に時間がかかってしまいましたが、参加者どうしでコミュニケーションをとりながら、福津市の自然環境について理解を深めることができました。福津市には絶滅危惧種を含む多様な生きものが存在していること、人が使うことによって生きものの生息地を保全している例があることなどを知り、参加者それぞれが以前より福津の自然環境に興味を持ってもらえていたら嬉しいです。私自身もカードの作成を通して、福津市の自然環境や生きものに対する理解が深まったとともに、楽しみながら勉強ができるツールを作ることの難しさを身に染みて感じました。シンポジウム後のアンケートでは、「多くの生きものや生きものの生息に必要な自然環境を知ることができた。」「自然環境や環境問題、保全している人々などがカードに書かれているのがよかった。」などの意見や、「ゲームが難しく、カードの内容は頭に入ってこなかった。」などの意見もありました。今後このような意見を踏まえながら、『ふくつ生きものカード』の改良をねていきたいです。参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。(文章:古賀亜希子)

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【レポート】USM学生との交流会

日時:2019年1月28日(水)13:00~15:00
場所:九州工業大学教育研究1号棟 1-3A 夜宮公園 巡り坂池

On 28 Jan 2019, USM( University Sains Malaysia) students from Malaysia visited our laboratory. Firstly, Professor Ito introduced our laboratory and projects. Next Hasegawa, 1st year masters student of our laboratory, presented his forest restoration research on Fukutsu city. USM students were interested and asked questions about Megurizaka Pond in Yomiya Park and Biotope in Ikiminami elementary school. After their presentation, we visited Megurizaka Pond in Yomiya Park, where our laboratory has designed this park since 2008 with Tobata government office and Tenraiji primary school students. At this park we explained about the shape and vegetation of this park. They walk around and took many photographs of this park. Our way back, we visited a plum grove in Yomiya Park. Plums were in bloom, and impressed USM students. After the field work, we held Workshop for experiencing Japanese traditional culture; calligraphy and origami. It was first time that they had experienced calligraphy, so they looked like fun. We learned and understood differences of natural environment and culture between Japan and Malaysia through this experience.

マレーシアのUSM(University Sains Malaysia)の学生に向けて環境デザイン研究室の紹介を行いました。当日は、九州工業大学教育研究1号棟にて伊東先生の研究室紹介の後、修士課程1年の長谷川君による研究発表を行いました。その後、夜宮公園内の巡り坂池を見学し、大学に戻り、書道や折り紙といった日本文化に触れてもらうワークショップを実施しました。研究室紹介では伊東先生から環境デザイン研究室のプロジェクトや活動、長谷川君から大峰山での活動について説明しました。壱岐南小学校ビオトープについての説明では、駐車場として利用されていた小学校の中庭にビオトープを創出し、自然豊かなビオトープへの移り変わりやビオトープで子どもたちが遊んでいる様子に、USMの学生はとても驚いていました。巡り坂池では、研究室メンバーより、地域の小学校の児童とともに改修作業を行ったこと、改修前より多くの生き物が生息するようになったことなどの説明を行いました。USMの学生は、真剣に説明を聞きながら、池の写真を撮っていました。巡り坂池からの帰りは夜宮公園の梅林を見つつ大学へ戻りました。その後のWSでは、書道と折り紙の体験を行いました。書道体験では、初めて書く漢字に興味を持っている様子でした。また、折り紙体験では、日本の伝統的文化である折り紙の体験が初めてであったとうで、慣れない手つきではありましたが、日本の文化を楽しんでいる様子でした。また、USMの学生との交流を通して、今回のUSMの学生への研究室紹介の中で、マレーシアの学生との交流を通して、新たに知ることがあり、マレーシアの文化や自然環境などについて考えるきっかけになり、異文化理解が深まりました。今後もこのような機会を大切にし、ランドスケープや土木工学について理解を深めていきたいと思います。

(文・飯川裕基、長谷川逸人)

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【レポート】ふくつ環境シンポジウム2019(1月26日)

1月26日(土)福津市文化会館カメリアホールにて、ふくつ環境シンポジウム2019「持続可能なまちづくりに向けて~環境・経済・人づくり~」を開催いたしまし た。福津市内外からおよそ200名が参加し、環境保全活動の共働のしくみや今後の展開について考えました。

 

 

星野幸代さん(国連ハビタット福岡本部)からは、コミュニティ中心のまちづくり「People’s process」の取り組みについてお話していただきました。People’s processでは、地域住民の知恵や知識をもとに住民たちの話し合いを通してまちづくりが行われます。また、自分達にできることは自分たちで行うことで、技術・知識を学びながらまちづくりを行います。星野さんは、地元住民によるまちづくりという復興活動を行っていますが、住民らが技術・知識を持ち、次世代に伝承されることで持続可能なまちづくりにつながると述べられました。

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インガン・フィヨルトフト教授(サウスイーストノルウェ

ー大学)からは、変化し続ける自然環境の中でうまれる子どもの多様な遊びと学び、自然体験を通して発達する身体機能についてお話していただきました。また、ノルウェーで取り組まれている「Sustainable Backpack」についてもお話していただきました。Sustainable Backpackは、子どもたちが自然に関心を持つ、調査道具をバックパックに詰め野外に出かけて調べる、調査結果について説明する、詳しくまとめる、というプロセスで学習する教育カリキュラムです。カリキュラムの中で、子どもたちは様々なことを学び、また、学習したことを地域の人に伝えることで、地域の環境を守ることにつながっていると述べられました。

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 鎌田磨人教授(徳島大学生態系管理工学研究室)からは、昨年10月に改訂された生物多様性とくしま戦略の4つの重点プロジェクトについて、各プロジェクトの目標と具体的な取り組みを紹介していただきました。生物多様性地域戦略が生物を守るためだけの政策ではなく、グリーンインフラ・地域づくりの基盤としての生物多様性・生態系の重要性を共有するため、政策・施策を様々な事業部局と協力し、住民の声を集めながら広げていく土台として機能することが重要であると述べられました。

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 朝波史香さん(徳島大学生態系管理工学研究室)からは、徳島で取り組まれている証券会社との連携についてお話していただきました。環境保全に対して誰がどのようにコストを支払うかという課題に対して、金融業界で注目されているESG投資(環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮した企業への投資)に着目し、金融業界に生態学研究者が関わることが求められていること、環境保全における金融機関と連携した資金調達のしくみづくりの可能性について述べられました。

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 柴田富美子さん(藍の家保存会)からは、以前の美しい津屋崎・福間の自然環境の紹介とともに、これから私たちがなにをしていかなければいけないのかご自身の想いを話していただきました。柴田さんは60年前に津屋崎に移住され、当時見ることができた美しい山・海・松林の風景について当時の体験をもとに紹介されました。しかし津屋崎・福間の開発が進み、貴重な植物は姿を消しました。貴重な自然環境の保全に努めていた柴田さんたちの声は、当時聞いてもらえなかったそうです。お話の中で柴田さんは「過去は過去。今はみんなで守らなければならないものを守っていかなければならない」とお話されていました。そして、子どもたちにもっと福津の自然について考える機会を与え、みんなで知恵を出し合い、協力して自然環境を守っていきたいとお話されました。

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 伊東啓太郎教授(九州工業大学環境デザイン研究室)からは、以前の福津に近い自然環境を取り戻すために私たちにできることについてお話していただきました。伊東教授は、柴田さんから60年前の津屋崎の環境についてお話を聴いたことをきっかけに、福津環境保全に繋がる研究や活動をされています。研究では福津保全すべき環境を明らかにし、結果として第二次福津環境基本計画で重要な7つの環境が選定されました。それらの環境を保全するために、郷づくり地域との連携や、柴田さんも述べられたように観光資源としての認識・活用の重要性について触れられました。そして伊東教授は、以前の自然環境を復元するためには具体的な目標を定め、住民と行政が連携して取り組むことが重要であると述べられました。

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 松崎俊一さん(福津市うみがめ課)からは、福津市の歴史、自然環境の変化について大正9年に占部文蔵さんが書き上げた回想録をもとにお話していただきました。福津市の自然の70%におよぶ人が関わり続ける必要がある自然(人工林)の管理、関心が無くなった自然環境に再び目を向けてもらうにはどうしたらいいのかが課題だと述べられました。

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 福岡県立水産高等学校アクアライフ科のみなさんからは、自然豊かな海づくりを目的とした活動「Project T」について報告していただきました。Project Tでは磯焼けや海の砂漠化を解決するために竹林整備や伐採した竹を活用して魚礁を製作しています。竹漁礁は改善が行われており、竹を割らずに用いた耐久性の高いまるごと竹漁礁が製作されました。改善の結果、小魚やイカの卵が観察されるようになりました。漁礁製作の他に、竹炭づくりや竹塩づくりといった竹の活用も行っています。山と海の関わり、また使われることが少なくなった山の資源をどう活用していくのかお話していただきました。

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 長谷川逸人・栁田壮真(九州工業大学環境デザイン研究室)からは、第2次福津市環境基本計画・生物多様性ふくつプランで示された7つの重要な自然環境の内、栁田からは海岸マツ林、長谷川からは干潟・里山を対象にした研究と保全の取り組みについて報告を行いました。海岸マツ林の環境については、福間・宮司・津屋崎の郷づくりの方々が健全な海岸マツ林の再生を目指した取り組みについて紹介し、海岸マツ林の景観を維持するためには、継続的に人の管理が必要であることを伝えました。干潟の環境については、カブトガニに着目した調査・研究の報告を行いました。津屋崎干潟では、カブトガニの産卵できる環境の質・量が低下することで個体数が減少していると考えられています。今後も調査を継続し、カブトガニが産卵できる環境の保全・創出が重要であることを伝えました。里山の環境は、これまでの調査結果から、生活様式の変化やインフラの整備と共に人の利用が減り、かつて大峰山から享受していた自然の恵みが失われたこと、利用が減ることでモウソウチクが拡大し、他の植物が育ちにくい環境に変化していることが分かっています。そこで、大峰山の森づくりのために地域の方々と協働で取り組んでいる活動について紹介し、今後は、大峰山からの資源を活用する仕組みづくりを行うことが必要であることを伝えました。

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 パネルディスカッションでは、初めに原﨑市長よりシンポジウムのご感想をいただきました。その後、伊東啓太郎教授をオーガナイザーとして、松田美幸副市長、星野幸代さん、鎌田磨人教授にパネラーとしてご登壇していただき、持続可能なまちづくりをしていくための具体的な施策や、SDGsに近づけるような今後の方向性について議論されました。
 原﨑市長は、最大の魅力である自然環境は保全すべきものであり、今後は循環型のまちづくりを市民全体で取り組むことが重要であると感想を述べられました。そして循環型のまちづくりを行うために研究機関と協力するという提言されました。
 鎌田教授からは、実現性や活動の持続性について検討した上で、50年先や100年先の具体的なビジョンを持ち、そのビジョンから振り返って現在すべき活動を考えることが重要だと述べられました。そして地域で取り組まれている環境保全活動を誇りとするために、それらの地域主体の活動とSDGsを結びつけることが重要であると述べられました。また多主体に共通する価値の共有や自然環境の価値への気づきが活動のきっかけとなると述べられました。
 星野さんからは、SDGsの経緯について述べていただきました。SDGsMDGs(ミレニアム開発目標)に次ぐ開発目標として掲げられた目標です。MDGsでは8つの開発目標が掲げられており、主に発展途上国で取り組まれていました。しかしSDGsでは、先進国も含めて取り組むべきという観点より、8つの開発を細分化し、現在の17の目標が掲げられました。環境に関する目標についても、もれなく細分化されることとなり、現在の目標となっています。星野さんは、環境に関する目標が細分化されたことで、総体的に大きな目標となり、取り組みが難しい課題となってしまったと述べられました。
 松田副市長からは、持続可能なまちづくりには、社会的包摂、環境保全、経済成長が必要であり、これらをバランスよく取り組むこと、具体的な目標を見据えた計画を立てること、市民全員がSDGsへ取り組むことが重要であるのではないかという提言をいただきました。またそれらの取り組みを通して誰もが自分事として関わってほしいと述べられました。パネルディスカッションを通して、福津市のビジョンを見据えて今後の取り組みを考えることが大事であるという意見や、福津市の活動団体や行政の取り組みがSDGsと結び付くような仕組みづくり、また、環境・経済・人を繋ぐ仕組みづくりが必要であるという意見をいただきました。

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 本シンポジウムは、第2次福津市環境基本計画、第2次福津市環境基本計画の策定段階から合わせて、9回目になります。今後も、環境について議論する場を設け、学んだことを研究に生かしたいと思います。

 

 

 

 

 

【第13回環境フォーラム】

【第13回環境フォーラム】

2017年12月16日イオンモール福津にて「第13回環境フォーラム」が開催されました。

今回の環境フォーラムでは、第2次福津市環境基本計画の実践に向けた取り組みの一環として、環境デザイン研究室・福津市うみがめ課・福津市環境フォーラム企画運営委員会・福岡県立水産高等学校・福岡県立光陵高等学校の皆さんと企画・準備をしてきました。

 

中でも、午後から行われたステージ企画「海・山・里とわたしたち」は、私たち環境デザイン研究室がメインとなって行いました。このステージ企画は、第1部「福津市の自然環境と守るための取り組み」、第2部「未来の“ふくつ”を守るために」の2部構成となっており、福津市で活動されている多くの団体の方に発表していただきました。

 

■第1部

はじめに、九州工業大学環境デザイン研究室から伊東啓太郎教授が第2次福津市環境基本計画策定のプロセス、福津市の自然環境の現状や、グリーンインフラを活用した街づくりの重要性についてお話してくださいました。続いて、修士2年池尻絵美が、市民の方々が思う福津市の魅力ある自然環境と課題を感じている自然環境について、学部4年柳田壮真が海岸マツ林の歴史と役割、福津市の海岸マツ林の現状について、それぞれの研究から発表しました。

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次に、福津市で活動されている6つの団体の方々から活動の内容や取り組みに対する思いをお話していただきました。

・上西郷川日本一の郷川を目指す会

上西郷川に住む生き物や上西郷川の魅力について、お芝居形式で楽しく分かりやすいお話をしていただきました。保全活動の取り組みにより、素晴らしい郷川へと変わっている様子を知ることができました。

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・環境ネットワーク「虹」

幼児期から自然と触れさせることで自然を大切にする感覚を育み、自然保護に理解のある大人に成長してもらいたいというESD(持続可能な開発のための教育)の取り組みについてお話していただきました。自然環境を思う気持ちを幼児期に育む取り組みは、将来の自然環境を守るうえで重要だと感じました。

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・福岡県立光陵高等学校

今年の夏に行いましたイギリス研修やユネスコスクールでの取り組み、これまで見聞きしたり、調べたりして学んでこられたことを発表していただきました。イギリスや福津市の自然環境から受けている恩恵についてもまとめられており、自然環境と文化のつながりについても説明してくださいました。

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・福岡県立水産高等学校

「~豊かな海づくり~プロジェクトT」について発表していただきました。竹でできた漁礁を使うことで、竹林の拡大と磯焼けの解決を目指す取り組みの説明は、山と海をはじめとする自然環境の繋がりが分かる発表でした。

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・干潟みまもり隊

津屋崎の干潟に生息する貴重な生き物や保全のための取り組みについてお話してくださいました。カブトガニクロツラヘラサギなど貴重な生き物の生息環境として干潟の重要性を感じました。

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里山みまもり隊

活動を通してみられるさまざまな生き物たちの魅力について発表していただきました。紹介してくださったカスミサンショウウオやアカガエルなど、生き物の特徴が興味深いお話でした。

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最後に、各団体の方と伊東先生でパネルディスカッションを行いました。環境保全活動に取り組むうえでの課題や、各団体の取り組みの今後の展望についてお話しがありました。

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■第2部

まず、対談者である福津市役所の品田祐輔さん、福間郷づくり推進協議会環境景観部会の廣渡策生さん、北部九州里山再生プロジェクトの長谷川逸人さんに福津市の自然環境の将来について、団体の活動と合わせてお話していただきました。

福津市役所の品田祐輔さん

福津市にいる生き物を福津市の場所とあわせて紹介してくださいました。身近におもしろい生き物がたくさんいることを知り、福津市の生物の多様性を再認識しました。

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・福間郷づくり推進協議会環境景観部会の廣渡策生さん

現在取り組まれている海岸マツ林の保全活動についてお話していただきました。小学生、中学生とも清掃活動をされており、多世代で守る取り組みは、海岸マツ林を将来に残していくための重要な取り組みの一つだと感じました。

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・北部九州里山再生プロジェクトの長谷川逸人さん

津屋崎の大峰山で地域の方々と取り組まれている里山再生について発表していただきました。現在、全国的に問題となっている里山の管理について、里山の問題をみんなで解決するだけではなく、楽しく活動しながら里山を地域の魅力にするための取り組みが印象的でした。

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次に発表してくださった3名の方と伊東先生で、「未来の“ふくつ”を守るために」というテーマで対談を行いました。福津の自然環境の変化、これからの環境保全を担う若者の参画について、保全活動を継続して行うための工夫などのお話がありました。

対談の途中には、会場の方々からも意見をいただきました。その中で、海岸マツ林の保全のしくみについて研究されていらっしゃる徳島大学の朝波さんは、郷づくり推進協議会の活動のすばらしさ、福津の魅力についてお話してくださいました。

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福津市の自然環境を守っていくためには、多くの団体、たくさんの人たちの協力が大切です。本環境フォーラムを通じて福津市の自然環境の魅力を皆さんが認識し、保全の取り組みをはじめるきっかけになると幸いです。福津市の自然環境を守り育てるために、今後も、環境基本計画の実践に取り組んでいきたいと思います。

(文章:柳田壮真)

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【ふくつ大峰山みんなで森林再生プロジェクト】

 

 

2017年11月11日(土)に福津市大峰山にて「ふくつ大峰山みんなで森林再生プロジェクト」を実施しました。本プロジェクトは、平成29年3月に策定された「第2次福津市環境基本計画」及び「生物多様性ふくつプラン」の実行プロジェクトの1つです。九州工業大学環境デザイン研究室、暮らしの問屋の古橋さん、放課後クラブ三粒の種の木村さん、福岡県立水産高等学校、福岡県立光陵高等学校、そして地域の方々と一緒に、大峰山が抱える問題や解決方法について考え、森林の再生に取り組んでいます。

大峰山は、薪や建築のための木材、津屋崎山笠で使うマダケなどを採る場所として、地域の生活や文化と関わって利用されてきた「里山」です。しかし、大峰山の環境は生活様式の変化や土地の所有者の高齢化などにより、ここ50年ほどで大きく変化しています。特に大峰山では放棄されたモウソウチクが拡大し、適度に人が手を加える必要があります。

そこで今回の森林再生活動では、参加者の皆様と一緒に大峰山の環境について学びながら楽しく竹林の手入れを行いました。

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まず、福津市渡の公民館にて、環境デザイン研究室の伊東啓太郎先生から第2次福津市環境基本計画の概要と今後の実践に移す方向性について説明をしていただきました。 

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学部4年の長谷川逸人から、これまでの調査でわかった大峰山の自然環境の現状、地域の方々とのお話でわかった生活・文化との関わりについて紹介しました。

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また、一緒に森林再生活動に取り組んでいる「暮らしの問屋」古橋範朗さん、「放課後クラブ三粒の種」木村航さんからは、このプロジェクトに関わることになったきっかけを、それぞれの立場からお話していただきました。

 

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 最後に伊東先生から、京都の美しい竹林や、インドネシアでの竹を用いた学校や建物などの紹介していただきました。子どもを含めた参加者の方々と一緒に、楽しく山を利用しつつ、美しい山を再生させるイメージを共有することができました。

 

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公民館から、大峰山に移動する途中で出会うのがこの枯れかけた桜です。地域の方から「昔は展望所までずーっと桜並木だった」というお話を聞き、当時の風景を頭の中で想像しながら大峰山に入っていきます。

 

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 そして大峰山では、スギやマテバシイなど、生活の中で薪や建築資材として利用されていた植物について伊東先生から説明をしていただきました。

 

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その後、3人1組のグループに分かれて竹を切っていきました。作業が進むにつれて、竹を切る人、枝を落とす人、切った竹を一か所に集める人、切った竹で竹垣を作る人、用意していた芋を焼く準備を進める人など、それぞれが自分のできることを見つけて荒れた竹林をきれいにしていきました。

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余った竹の葉で竹垣作りも試行的に行いました。当初の予定にはなかったこのような場づくりがとても楽しいです。

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「やきいも座談会」

1時間前には竹林であった場所が切り開かれ、みんなで使える広場ができました。子どもも大人も、「秘密基地をつくりたい」「竹で茶室を作るのはどうか」など、自分たちの手で作った空間を使ってどのような楽しいことができるのか、やきいもを食べながら参加者全員で意見を出し合いました。そして、「また参加したい」、「明日も竹を切りたい」など、今後の森林再生活動に向けて心強い発言もありました。

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今回の活動は、楽しい活動が大峰山を再生させる、そして、大峰山の再生が楽しい活動になるということを、参加者の皆様と一緒に考えることができたのではないかと思います。今後も里山の自然環境の再生、人と自然の繋がりの再生、人と人の繋がりの再生、地域の文化・風景の再生をみんなで考えてみんなで行っていきたいと思います。

 

(文章:長谷川逸人)

第57回工大祭 e-cafe

こんにちは。

環境デザイン研究室学部4年の小池です。

いよいよ工大祭の季節がやってきました!

今年は、11月18日(土)・19日(日)に行われます。

 

 

毎年、環境デザイン研究室ではe-caféというお店を出しています。

今年のコンセプトは、「"食”を通じて気づく多様な文化-知るとおもしろい生態系サービス-」です。

 

今回は、e-caféで提供するメニューを紹介します!

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竹焼きおにぎり(塩・味噌・醤油) 100円

竹の上にご飯を載せて炭火で焼きました。3種の味からお選びください!

                                  

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笹茶(HOT・ICE)        10円

多くの病気予防が期待できる、ほんのり甘いお茶です。

 

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ノルウェー風パンケーキ    150円

北欧の伝統菓子です。クレープのように薄いのが特徴です。

 

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チャーサンチェ        250円

体あたたまる、ミャンマー風のピリ辛はるさめスープです。

                      

e-caféでは、普段中々食べることのできない国際色豊かな料理を用意しております!

みなさまのご来店を、47番テントでお待ちしております。

 

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